大学の新入生の方で、新たな第二外国語を選ばないといけない方
あるいは、新たな言語を学んでみたいと言う方
様々な方がいらっしゃると思います。
今回は、英語以外の第二外国語の中でも、
スペイン語は学ぶ価値のある言語の1つだと言うことについて話していきたいと思います
英語の通じない中南米で通じるから
スペイン語を公用語とする国は、スペイン本国に加え、
メキシコ、キューバ、グアテマラなどの中米の国々、
そしてアルゼンチン、チリ、ペルー、コロンビアなどの南米の国々が上げられます
上記の国々は、観光資源が大変豊富で、特にメキシコの古代遺跡やペルーのマチュピチュ遺跡やナスカの地上絵、ボリビアのウユニ塩湖などは日本人観光客にも大変人気です
これらの国々は英語が通じないことがほとんどです
そうスペイン語でのコミュニケーションが求められるのです
(通じる事はあっても、やはりスペイン語でのコミュニケーションの方が多く、語れる場合がほとんどでしょう)
こうした中南米の国々を観光する際には、ガイド等がいない場合、スペイン語はほぼ必須となってくるといえます
(私もメキシコに行った際は、タクシーの運転手が英語を話せず、おろしてもらう際に「アキアキ!」と連呼しました。「ここ!」と言う意味です。)
また、アメリカにもスペイン語を主として話す人々(ヒスパニック)はとても多いです
特にカリフォルニア州や南部の州では、その傾向が強く、英語の表記や電話案内に加えて、スペイン語のそれらがほぼ必ず用意されています
Uberなどの配車サービスを利用する場合や、お店の人と交流する場合、ほんの少しでもスペイン語ができると、意思疎通がはかどったり、手厚いサービスを受けられたりします
(アメリカに住む友人から聞いた話だと、スーパーで少しスペイン語を話すと、「アミーゴアミーゴ!(友達)」と友達認定され、それ以降毎回値引きしてくれたようです。)
こうした点からも、スペインと中南米以外でも、特にアメリカではスペイン語が話せると、多少のアドバンテージがあるようです
さらに、スペインと中南米を合わせたスペイン語圏は、人口も極めて多いです
世界では英語、中国語について3番目に話者の多い言語だと言われています
話者の数が多く、かつ観光資源の豊富な幅広い地域で話されていると言う点で、スペイン語を学ぶことには大きな利点があるといえます
スペイン料理の語源がわかるから
例えばニンニクスープは
sopa de ajo
というのですが、この
ajo (アホ)
は「ニンニク」という意味です。
これを可愛らしさを込めて変化させると(示小辞といいます)、
ajillo (アヒージョ)
となります。
この時、
「なるほど、ajo はニンニクって意味で、だからオリーブオイルとニンニクで煮込んだタパスをアヒージョっていうのか!」
とつながるわけです。
他にも、
helados (エラードス)
は「ジェラート」なのですが、
イタリア語の gelato に由来することがすぐにわかります。
また、
bistec de ternera
は「子牛のステーキ」のことです。
これもイタリア語で関連があります。
イタリアのトスカーナ地方では、牛肉の骨付きTボーンステーキのことを、「ビステッカ」とか「ビステッカ・アッラ・フィオレンティーナ」(bistecca / bistecca alla fiorentina) といいます。
この単語からも、兄弟であるスペイン語とイタリア語の共通項を見出すことができるわけです。
英語の理解がさらに深まるから
三つ目の理由は、スペイン語の学習によって英語の理解がさらに深まるからです。
lengua estofada
は、「タンシチュー」を指すのですが、
lengua は「舌・タン」を指すだけでなく、「言語」という意味もあります。
なるほど英語でも、母語のことを mother tongue というように、
舌を、言語をあやつる時に使うことから連想して「言語」という意味を重ねているのですね。
こうして考えていくと、スペイン語と英語の共通領域のようなものが浮かび上がってきて、
英語の理解もますます深まるというわけなのです。
まとめ
どれだけ chat-GPT の新しいバージョンがリリースされようと、どんなに優れた通訳を雇おうと、
我々自身が新たな言語を学ぶこと自体の価値は計り知れないものです。
そこには実用性を超えた、視野の広がりや気づきといった視点があるのです。
とりわけスペイン語は実用性も十分ですし、さらに発音もカタカナに近く、日本語母語の人間にとっては学習しやすい言語です。
私も現在スペイン語を学習中ですが、この単語帳を使用しています↓
皆さんもぜひ、好きな教材で新たな言語を学習してみましょう!